この期に及んでも音楽を・・・ [更新情報]
連休の後半の引越しに向けて、この3連休は荷づくりに励んでいます。
この期に及んでも音楽を聴いています。ラックは既に撤収済み。プレーヤーとプリメインアンプだけは、床に直置きで・・・、数日とはいえ機械にもあまり良くない事は解っているのですが、音楽が鳴っていないと作業がはかどりません(笑)
ネットの接続は4月30日に終了し、新居は5月4日に開通です。しばらくコメントのお返しなどが遅れるかも知れません。とはいえ、今時、携帯からも更新出来るんですけどね(笑)
遠征計画2012 [コンサート鑑賞準備]
まだ今年に入ってから1回しかコンサートに行けておりませんが、この生活が落ち着く(で・・・あろう)6月以降は、コンサートにも積極的に出て行こうと思います。
気になってるコンサートは沢山あるんですが、県外遠征の計画(というか妄想を・・・)をざっと立ててみて、妄想を楽しんでいます。
6月2日
大阪フィル 星空コンサート@大阪城西の丸庭園
→元々、仕事のシフトが組まれていて「オーマイガッ!」という状態だったのですが、突如予定が変更になり、行く事が出来る見込みとなりました。いい時期にやってくれますね。今からホント、楽しみです。
6月16日 日本センチュリー交響楽団 高松公演 @アルファあなぶきホール
→まあ、県外と言っても快速で50分程度ですから、『遠征』のドキドキ感はありませんが(汗)とにかく神尾真由子さんのヴァイオリン、しかもラロのスペイン交響曲という、上手くて表現力のある人が演ったら、これほど映える曲は無い、というプログラムですから、非常に楽しみにしています。
7月13日 大阪フィル第460回定期演奏会 大植英次指揮
→幻の大植さん&大フィルのマーラー9番!正直、他の遠征が全部ポシャッても、これさえ行ければ・・・というぐらい、賭けてます。
折角、大阪まで行くなら・・・ということで、翌日に金聖響&関西フィルのマーラー5番@ザ・SHと、いずみシンフォニエッタ@いずみHがあって、どちらに行こうか今でも迷っているんですが。いずみシンフォニエッタはまだ聴いた事が無く、プーランクの『オルガン、ティンパニと弦楽のための協奏曲』は、一度生演奏で聴いて見たかった曲。一方で、今まさに金聖響さんの『マーラーの交響曲』を読んでいるところでして、氏の描く鮮やかなマーラー像にも興味深々・・・。どーすっかなぁぁ・・
9月?日
この時期ぐらいに夏休みを絡めて、京都旅行を計画しておりまして、時期が合えば京都の秋音楽祭の開会(激安)コンサートなんかがヒットしてくれたら・・・と願っております。
10月21日 ティーレマン指揮 ドレスデン・シュターツカペレ@京都コンサートホール
放射能の風評をふっ飛ばすかのように、この秋もバイエルン放送響はじめ、いいオーケストラが数多やって来ますが、今のところ岡山・倉敷での公演情報が入っておりません(さみし~)。
かといって、そうそう何回も県外遠征できませんので、『どれか一つ』ってことになると、SKDの公演と言うことになります。あの豊潤で分厚いハーモニーは、このオケでしか聴けませんから。
12月9日 第九ひろしま2012 大植英次指揮 広島交響楽団
去年のコバケン&岡フィルと、大植&大フィルの第九を聴いて、改めてこの曲の魅力を認識。大フィル監督勇退でフリーハンドを得た大植さんこだわりの第九は、広島から平和のメッセージを乗せて演奏されます。
まあ、こんな感じで、色々妄想・取らぬ狸の皮算用をしておるところです。
音楽の友2月号の『地方各地の音楽状況』 [音楽関係書籍]
今回も、更新停滞中の落ち穂拾い的エントリーです。
『音楽の友』誌の2月号のここのところの恒例となっている、コンサート・ベストテン企画の後に『地方各地の音楽状況』という企画があります。
しかしですね、その年岡山ではヘルムート・リリングが、バッハのロ短調ミサ曲を振る、などの意欲的なプログラムがあったにも関わらず、広島と香川の話題しか掲載されていない。しかも香川は「第九」の話題でした(かがわ第九の皆さんごめんなさい)。
総合音楽情報誌を名乗る以上、こんなええ加減な取材で『地方の音楽状況』なんて網羅的な題名を名乗るなんて、ちゃんちゃらおかしいわい!、と読者アンケートにも散々文句を並べました(なんちゅー、鬱陶しい読者・・・)ところ・・・
ついに!今年の2月号には以下の記事が掲載。岡山の音楽状況が、晴れて「音楽の友」に掲載されたのでありました。
岡山市にある岡山シンフォニーホールが開館20周年を迎え、その歴史の中で岡山を題材に委嘱・制作された「おかやま物語≪3部作≫」が上演された。
プログラムは、混声合唱組曲≪星座の海~きらめく瀬戸内≫、オペレッタ≪モモタロウ≫、それにオペラ≪ワカヒメ≫(山上淳司指揮岡山フィルハーモニック管弦楽団、大島尚志演出)は、ハイライト形式で上演されたが、作品の良さを損なうことのない構成で、心に響く余韻が印象的だった。
地方オペラの域を超えた質の高いもので、各地域に自前で展開できるオペラ文化が生まれ成長しているといえるだろう。 (日比野章彦)
僕の苦情やアンケートは関係なしに、『ワカヒメ』を中心としたおかやま三部作の上演という巨大イベントは無視出来ないものだったのでしょうが。それでも、中四国に関してはかなり網羅的にはなって来ているかな?
来年は、是非、コンサート・レビュー執筆陣に岡山フィルの定期演奏会にも足をお運びいただき、中四国地方の音楽状況をさらに深く突っ込んで伝えて頂きたいものと思います。
聞き逃しコンサート記録① [コンサート・オーケストラのメモ]
ここ2カ月は大変な忙しさでして・・・
1.人事異動があった事
2.家(マンション)を購入し、リフォーム工事の打ち合わせなどで、ほぼすべての週末を使った事
などの影響で、コンサートを極力セーブしています。しかし、『これは!』というコンサートだけは行くつもりだったのですが・・・
大阪フィル第455回定期演奏会
田園&春祭というプログラム、言わずと知れた大植音楽監督としての最後の定期。行けませんでした・・・(拘束時間だけがやたら長い仕事が入って、ブツブツブツ・・・・)。1週間前には行けそうにない事は解っていたんですが、奇跡が起きるのを祈って当日も祈るような気持ちで居ましたが、奇跡は起きてくれませんでした。コンサートはやはり素晴らしい演奏だったようで、立ち見も出る大入り満員!2階席最後列の私の席は空席にしてしましました・・・すみませんです。
でも、後日、グッズを購入した便で事務局さんに当日のプログラムを送って頂きました。
コンサートには行けなかったけど、これ、宝物にします。
そして3月31日、大植音楽監督最後の日に演奏された、『大植英次スペシャル・コンサート』。この日は仕事の引き継ぎで、発売日時点から行けないことは解っていたため。チケットは敢えて取りませんでした。
今までの自分ならとりあえずチケットを取って、当日の奇跡に賭けてみる・・・という事をしたでしょうが、大阪の人々と大植さん・大フィルのメンバー、この三者の最後の共同作業の日に、大阪の人間ではない自分が空席を作ることは絶対に許されない、そう思ってけじめをつけたんですが、いざ当日になってみるとやっぱり『行きたかったなあ・・・』という思いが強くなって、携帯で行かれた皆さんのツイートをずっとチェックしていましたね(笑)。
これは本当に感動的な演奏会だったようです。いつも読ませて頂いているブロガーさんたちのご感想の記事を、備忘録としてリンクしています(都合が悪い場合があったら削除しますので、コメント下さい)。
AOF(朝比奈隆と大阪フィルのファンサイト)から『9年間の集大成、「大植英次スペシャルコンサート」感動のファイナル
音楽評論家:東条碩夫さんの「東条碩夫のコンサート日記」から『3・31(土)大阪フィル 「大植英次スペシャルコンサート」』
ぐすたふさんのブログ「不惑わくわく日記」から『別れではない、これは「襲名披露」だ・・・・大植英次スペシャルコンサート』
じゃく3さんのブログ「じゃくの音楽日記帳」から『大植英次スペシャルコンサート・ブルックナー8番』
雅哉さんのブログ「エンターテーメント日誌」から『大植英次スペシャルコンサート/深化した大フィルとのブルックナー第8番』
odetteさんのブログ「バレエ&音楽日記」から『大阪フィル:大植英次スペシャルコンサート Mar.31,2012』
ushinabe1980さんのブログ「USHINABE SQUARE~クラシック名盤・名曲と消費 生活 趣味のブログ」から『大フィル・大植英次さよならコンサート』
jupiterさんのブログ「NOW OR NEVER」から『大植英次スペシャルコンサート』
大阪フィルの公式ブログから『大植英次スペシャルコンサート」 大成功、ブラヴォーでした!』
綺麗ごとかも知れませんし、ある意味聴きに行けなかった負け惜しみかも知れませんが(笑)皆さんのブログに書かれてあった、“あり得ない”スタンディング・オベーションのくだりを読む時、自分も会場に居たかのような感動を覚えました。監督最後の演奏会には行けませんでしたが、大植&大フィルの一時代の時間を共有する事が出来て、人生の宝物になりました。
大阪市音楽団が解散!? [コンサート・オーケストラのメモ]
タイトルとは別の話題から入りますが、大阪フィルに対する大阪フィルへの補助金額が、暫定的ですが25%削減という事に決まったようです。
大阪フィルホームページから
大阪市の「施策・事業の見直し(試案)」(4月5日発表)に関しまして
新聞報道等で皆様ご承知のとおり、本日、大阪市が発表いたしました「施策・事業の見直し(試案)」の中で、私ども大阪フィルハーモニー協会に対する運営補助金の25%削減、との報道がなされております。本日の発表は、大阪市の改革プロジェクトチームが市長の「市政改革プラン」に基づき、行政のいろいろな事業のゼロベースでのグレートリセットの観点から総合的に取りまとめられたものであり、今後、担当各部局とのオープンな議論を経て、本年7月に策定される予定の24年度本格予算案に反映されるもの、とされております。
従いまして、現時点で大フィルへの補助金が25%カットで決定したわけではありませんが、橋下市長の市政改革に臨まれる大枠の歳出削減の具体案が示されたことで、今後はこの試案に沿った形で審議されてゆくものと思います。
本日発表の「試案」の中身は大阪市のホームページでも公表されておりますが、大フィルへの補助金につきましては、
・助成金を25%削減
・執行にあたっては、設立されるアーツカウンシルの意向を最大限踏まえる。
・アーツカウンシルの本格稼動前の平成24年度については、府の外部委員による評価を踏まえ、芸術文化の支援策を本格予算までにまとめる。
との内容であります。
大フィルへの補助金につきまして、本日の新聞報道では、「25%削減」、「全額削減見送り」等、いろいろな見方で報道されておりますが、私どもといたしましては、大阪市のいろいろな事業がゼロベースで歳出が見直される中、私どものクラシック音楽の演奏を通じた大阪の音楽文化の普及発展、都市魅力・都市格の向上への貢献といった、大阪の老舗のトップオーケストラとしての活動について改革プロジェクトチームにも一定の評価をいただけた、という点では大変有り難く存じております。
25%削減となった場合、楽団運営への影響を考えますと厳しいことは確かですが、私どもとしましては、不退転の決意で、さらなる増収努力、経費節減に努めて行かねばならない、と考えています。
大阪市では、24年度中に府市共同でアーツカウンシルを設立し、私ども大フィルへの助成のあり方を含め、大阪の活性化・都市魅力の向上につながる文化振興施策を構築してゆくこととなっています。
私どもといたしましては、今後、アーツカウンシルも含め、市民・府民の皆様、お客さまに高い評価をいただけるような公演の企画・実演に努めますとともに、大阪の老舗トップオーケストラとして持てる価値を存分に発揮し、大阪の文化振興施策にいろいろな形で貢献して参る所存でございます。
皆様におかれましても、引き続き大フィルへのご理解ご支援を賜りますようお願い申し上げますとともに、今後の楽団運営資金の確保の一環として、今回、新たに「大フィルを継続的に応援してやろう」と仰っていただく方の支援の輪の広がりを目的とした「サポート会員制度」もご用意いたしましたので、ご支援よろしくお願い申し上げます。
平成24年4月5日 公益社団法人 大阪フィルハーモニー協会
常務理事 佐々木 楠雄
ネット上での反応を見る限り、補助金全額カットによって、息の根を止められる事を回避できたとして、安堵の雰囲気が広がっているようですが、元々大阪府からの補助金全額カットの時点で、経営は相当厳しくなってきており、チケット代の値上げ断行によって聴衆も応分の負担をして、楽団側も退職した奏者も補充もままならず、漏れ聴くことによると府からの補助カット以来、楽団員のボーナスも支給されていない状況と聞きます。
最初に過激なリストラ案を提示して、少し譲歩して見せて関係者にねじ込むというのは、橋下氏が常に使ってきた常套手段。今後も引き続き、「大阪の文化財産として市からの充分な支えが必要だ」という事を、大阪の人々が訴えていくしかないのだと思います。
今回の騒動で、『大阪は文化を軽視している』、公的補助を受けて成り立っている芸術・文化は、大阪の文化として残すに値しない。自力で稼いで食っていくのが文化だ、と商業ベースで成り立つものしか文化を名乗る資格は無い、こういうメッセージを全国・全世界に発してしまった・・・。その『風評被害』は計り知れないものと思います。
大阪を拠点にしていた音楽家は、どんどん東京に拠点を移していっておりますし、プロ・オーケストラの楽団員を目指す音楽家の卵も、『大阪に行っても、まともな扱いは受けない』というイメージが定着すると、オケのレベルも落ちていくかもしれません。
周囲を見れば、広島交響楽団は8月6日の「平和の夕べ」で、世界の要人の前で素晴らしい演奏をして、広島の復興と核廃絶を発信し続けるという重要なミッションがある楽団。オーケストラ・アンサンブル金沢は、太平洋ベルト地帯から外れた北陸と言う地域を文化で再興させ、兼六園や21世紀美術館とともに、世界にその北陸の懐の深さを発信し続ける重要な存在として行政からも市民からも認知されている。
今、演奏レベルが高いという評価を受けている楽団は、その存在意義や、行政からのいい意味での『お墨付き』がしっかりしている所が多いのです。
大阪は、本当に本当に大事なものを失おうとしている・・・
前置き(だったのか?)が長くなりましたが、大阪市音楽団の問題。
橋下市長、市音楽団員の配転認めず「分限免職」
大阪市の橋下徹市長は5日、市が同日発表した施策・事業の見直し試案で「2013年度に廃止」とされた市音楽団の音楽士36人の処遇について「単純に事務職に配置転換するのは、これからの時代、通用しない。仕事がないなら、分限(免職)だ」と述べた。
市改革プロジェクトチームの試案では、音楽団を「行政としては不要」としつつ、市が正職員として採用してきたことから、「配置転換先を検討」としていたが、橋下市長は「分限(免職)になる前に自分たちでお客さんを探し、メシを食っていけばいい」と述べ、配置転換を認めない意向を示した。
市音楽団は1923年に発足。国内唯一の自治体直営の吹奏楽団で、市公式行事での演奏や有料公演などを行っている。市は公演収入などを差し引いた運営経費や人件費として年約4億3000万円(2010年度)を負担している。
僕にはこの問題を語る資格は無いのかもしれません。市音の演奏は、生で聴いた事はありませんし、市音の演奏するCDは↓これぐらいしか持っておりません。
しかし、平松市制時代の大阪市へ「ふるさと納税」をしておりましたので、それを根拠に発言させてもらおうと思います。
プロの吹奏楽団として、国内トップレベルの実力があり、その歴史と伝統でも群を抜いた存在である・・・と言う事は僕でも知っています。まさか、この楽団員を全員解雇するとは・・・
なんとも言葉に出来ませんね。大阪センチュリーの時よりも酷い。
自治体直営で丸抱え、と言うご時世でもないのは理解できます。しかし、いきなり息の根を止めるのでは無くて、一度法人化させて、経営基盤を安定化させてから自立の道を図るべきでしょう。
関西広域連合でお金を出し合って、その『関西』というエリアの中で公的なイベントや各自治体の主催コンサートで、国内随一の実力を振るってもらう、という方法もあるでしょう。
全員が免職させられる・・・というのは余りにもひどくありませんか?民間企業でも、まともな会社はこんな事しませんて。
大阪維新の会は、大阪特有のズブズブの利権構造を打破することを期待されて、『民意』を得たわけですが、こんなことまで「民意」だったんでしょうか?
「維新の会」が大阪に必要だったのは、大阪特有の利権構造を打破するのは、あれぐらいの過激な組織が必要だったからで、国政に出て来られるのははっきり言って願い下げです。
もっとも、いい意味でも悪い意味でも保守的で冷静な岡山選挙区で、「維新の会」が議席を確保することは、まずあり得ないと思います。関西では民主党・自民党への失望感から、国政選挙ではかなりの議席を確保する予想もたっていますが、岡山との県境は越えないで貰いたい。年間で、多額の維持費をかけて守り通している後楽園を潰してカジノにでもされたらたまったもんじゃありませんからね。
ウィーン放送交響楽団 2012岡山公演 マイスター指揮 [コンサート感想]
ウィーン放送交響楽団 2012岡山公演
モーツァルト/歌劇『フィガロの結婚』序曲
ベートーヴェン/ピアノ協奏曲第5番変ホ長調『皇帝』
〃 /交響曲第3番変ホ長調『英雄』
指揮:コルネリウス・マイスター
ピアノ独奏:シュテファン・ヴラダー
3月12日 岡山シンフォニーホール
(以下、3月18日更新)
自分にとっては、3月にしてまさかの今年初コンサート、『今日こそは!』の思いを胸に、定時でダッシュして、18時30分開演に間に合いました。ごはん食べる暇は無かったけれど・・・(最近ホールの前に出来た盛岡冷麺の店に行こうかと思ってたけど、それはまた次回)
客席は6割ぐらいの入りだったかな?年度末の月曜日の公演としてはまずまずだったのでは?
1曲目は発表されていたブラームス/大学祝典序曲に代わって、モーツァルトの「フィガロの結婚」序曲。
相変わらず、上手い!きっちりとした演奏なのに軽快。ニュアンスが豊かで響きが豊潤かつ天衣無縫の美しさ。ウィーンのオーケストラと言えば、ウィーン・フィルとウィーン響が二代横綱という感じですが、このウィーン放送(ORF)交響楽団も、その響きや技術力に全く遜色はない。今のこのコンビでのモーツァルトが聴けた事は僥倖でした。
続いて、ベートーヴェンのピアノ協奏曲第5番「皇帝」です。ピアノのヴラダー氏について、全く予備知識は無かったんですが、打鍵は強くて音の粒がしっかり立っているのに、非常にデリケートな面も持ち合わせていて、凄くロマンチックな「皇帝」だった。
ちゃんとベートーベンの構造美も見せてくれて、聞き応えがあったなあ。オケもド・ビリー時代の、ピリオド系のアプローチとは一味もふた味も違っていて、ロマン重視のアプローチだったので、ヴラダーのピアノと上手くマッチしてたと思う。第2楽章の無限に清らかな美しさは、オケもピアノも見事でしたね。アンコールのリストも良かった。
前々回に来日した時に帯同していたピアニストは、岡山好演に関しては全く期待はずれだったんですが(笑)今回は『当たり』でした。次回も光籃社さん、いいピアニスト期待してます!
さて、自分の大好きな『英雄』を、このオケの演奏で聴けるということで、大変期待していました。
血が、心が、体が躍動するような素晴らしい英雄でした。それにしてもこのオケの音、ホンマに惚れ惚れするなぁ~
配置は14型対向配置。ベースはステージ上手。かなりの密集体形。ティンパニが下手に離れてポツンとした感じで配置。
第1楽章は快速、いやあれは高速といったほうがいいかも知れない。つんのめる様な速いテンポで始まった。パーヴォ・ヤルヴィとドイツ・カンマーフィルの演奏並みの速さで、高速テンポなのに、ドイツ・カンマーの音楽が無駄なものをそぎ落とすような鋭利な演奏なのに対し、マイスターはあくまで表現重視。テンポを揺らしたり、カラヤンも真っ青のレガートを要求したり、とにかくてんこ盛りにする。もう「表現したい事はまだまだあるんだ!」と言わんばかりだ。
そのせいか、第1楽章の前半はマイスターとオケとのテンポ感が微妙にズレてる場面があったが、お互いに妥協することなく突き進んでいく。そして再現部からピタッと見事に一致した時は、もう鳥肌が立ちましたわな。本当にアグレッシヴな英雄!
正直、ド・ビリーの時に比べると、ハーモニーがごチャつく場面はあったし。流麗さとかスマートさは感じさせなかったが、しかし、マイスターの作る音楽はとにかく「面白い!」これに尽きる。次は何が出てくるのか、次の展開がとにかく楽しみになるのだ。
第二楽章に入ると君子豹変!まるで60年代の大巨匠時代を思わせるような、悠々としたテンポで壮大に鳴らす。しかし32歳の俊英が振る葬送行進曲は、葬列を思わせる、というよりはベートーヴェンの若き苦悩や煩悩を表現しているように感じる。
ここで、全く余談なんですが、第2楽章が終わったところで、鼻水を吹こうと思ったら、なんとハンカチに鮮血が・・・!当日は最低気温がマイナス1度の強烈な寒の戻りだったため、ガンガンに効いた空調にのぼせてしまったんでしょうが、一方でウィーン放送響の演奏にも影響されたかと・・・(笑)
とにかく全てが高次元で、それに加えて『ひたむきさ』を感じる演奏なんですよ。一生懸命さが感じられるというか人間味あふれるというか・・・。人の心に訴えかけるものを沢山持っているオーケストラです。
第3楽章ではまた一変し、怒涛のような、だがしかし軽快なスケツルォが展開。休憩時間中に、舞台裏からこのスケルツォのホルン三重唱が聴こえて来てましたが(熱心だなあ・・・)、それも貫録の演奏で、このオケの熱演に客席がヒートアップしていくのが分かりました。
各楽章間に大きめの「間」を取っていたマイスターは、3~4楽章はアタッカ気味に演奏しました。
このマイスターの指揮を見ていて、僕はあることを想像していた。それは、音楽の作り方が、私が敬愛するマエストロ:大植英次に似ているんですよね!所々でドキッとするほど共通点を感じました。指揮法は明らかに違うんだけど、フラッシュのように似てる部分が出現すると言うか・・・。
大植さんのエロイカは実演で一度、そしてNDRフィルのDVDを何十回と見ていて、どこでどんな動きをして、どんな音楽が出てくるのか殆ど暗記しています(笑)
マイスターの指揮は、例えば低音弦を強調する時に、グッと前に踏みこんで地面を指揮棒で差す動きとか、高らかに歌う場面で手をヒラヒラと舞わせる場面とか・・・、音楽の色付け、多彩な表現を引き出す動きのエッセンスが、大植さんを思わせるもの多くあった。さすがに大植さんの指導を受けていただけありますね。こんなところでエイジイズムを発見するとは!興奮した時間だった。
第4楽章は、本当にドラマティック、この変奏曲がこれほど明暗、喜び哀しみ、いろんなものに溢れていると感じたのは初めてかもしれない。最後の音が鳴った後にブラボーの嵐が吹き荒れたのはむべなるかな。もうちと余韻を楽しみたかったが・・・
空席が目立つ客席でしたが、満員の時に勝るとも劣らない盛大な拍手が鳴り響きました。4~5回のカーテンコールのあとにアンコール。
グリーグの「朝」は、「皇帝」の第二楽章でも魅せてくれた、天衣無縫のハーモニーの美しさを堪能させつつ余韻をクールダウン。そのあとヨーゼフ。シュトラウスのポルカ2曲でウィーンの風を巻き起こす。なかなかニクイアンコールでした。
ポルカ「休暇旅行」では指揮者が特に合図した訳でもないのに、自然と会場に手拍子が湧きおこった。ノリノリの客席。曲自体もオーケストラが掛け声を上げたりして、相当面白い曲なんだけれど。
3曲のアンコールの後もとにかくカーテンコールが鳴りやみません。アンコールを求めているわけでは無くて、この日のこのウィーン放送響のひたむきな献身的な演奏に、みんな心を打たれたんですよね。
コンマスがお辞儀をして、楽団員がステージを去り始めても拍手のボルテージは下がりません。さすがに弦楽器部隊が去って、ようやく拍手が収まったんですが、道具を箱に詰めて木管金管奏者が立ち去り始めると再び拍手が沸き起こりました。最後はステージと客席で手を振りあいながら、『再会』を約束(!)してお別れとなりました(笑)
今後の更新 [更新情報]
早いものでもう3月に入りました。まだ一度もコンサートに行けておりません(泣)
ブログの題名に『天井桟敷の・・・』なんて付けてしまってますが、名折れですね。出来れば月1回は生の音楽を愉しみたいと思っているのですがね。
本やCDの感想も色々と書きたいものがあるのですが(小澤征爾と村上春樹の対談本とかね)、余裕を持って文章に出来る時間がありません。
コンサートに行けたとしても、なかなか文章にならないかも知れないなあとも思います。今後は即時更新にはこだわらずに、いい加減にやっていこうと思います。
更新、休止します [更新情報]
ここ半月以上、更新が滞っています。コメントのご返事もままならず、皆さんのブログへもごあいさつ出来ておりません。
職種上、年度末の多忙な時期に入っておりますうえに、転勤の内々々示が出てしまい、引き継ぎの負担ものしかかっています(汗)
私生活でも大きな転機を迎えました。いい物件に出会えたことで、家を購入する決断を下して、その手続きでてんやわんやの状態です。
コンサートも現在チケットを持っているものに行けるかどうかも分からない情勢。ブログの更新はしばらくお休みにして、また落ち着いたら更新しようと思います。
ファイナル・コンサートのリクエスト [コンサート・オーケストラのメモ]
去年の年末の大フィル「第九シンフォニーの夕べ」で、こんなアンケートが配られていました。
なるほど!そう来たか(笑)と。
大植英次音楽監督ファイナル・コンサートは3月31日(土)開催、当初は11月15日に曲目が発表される予定でしたが、事務局発表で『音楽監督の大植英次が公演内容に大変こだわりを持っており、ここに来てもう少し考えたいとの事です』ということで、発売が延期。
その後大阪市長選挙とその後の大フィルを取り巻く情勢により、発表が見合わされてきました。一番要望が多かったというマーラーの9番は来年度の7月定期で、大植さんの指揮で演奏される事が決まり、改めてファンの要望を伺いたいとのこと。
個人的には、監督のやりたい曲だったらなんでもいいのにね。と思いますが(笑)色々悩んで考えたところ、僕の出した結論は・・・
オール・R.シュトラウス・プログラム
交響詩『ドン・ファン』
交響詩『ティル・オイレンシュピーゲルの愉快な悪戯』
交響詩『英雄の生涯』
アンコール(笑):ばらの騎士から、ワルツ
ということで、送付しました。
大植英次監督体制のオーケストラ・サウンドを満喫し、皆が愉しめる曲を選曲。僕の記憶では「ティル」って、まだやってませんでしたよね。大植さんに一番合うR/シュトラウス作品だと思うんです。
最後はアンコールで、ワッハッハ!とワルツで締めくくる(去年の7月の興奮の再現を期待する気持もありますが)。ちょっと名曲ぞろいな気もしますが、まだまだ大植&大フィルの演奏は聴く機会があるでしょうし、シリアス路線はその時に堪能させて頂きましょう。
2012年1月の注目コンサート [コンサート鑑賞準備]
1月9日(月・祝) レ・フレール PIANO SPATIAL
17:00開演 岡山シンフォニーホール
18:30開演 大原美術館ギャラリー
15日(日) 牛窓シーサイドホール ニュー・イヤー・コンサート
1回目:11時開演 2回目:14時開演
20日(金) くらしき作陽大学第43回定期演奏会(東日本大震災犠牲者追悼演奏会)
19:00開演 くらしき作陽大学藤花楽堂
21日(土) アンサンブル早島第12回定期演奏会
25日(水) 小澤征爾 指揮 水戸室内管弦楽団(第90回くらしきコンサート)
27日(金) ウクライナ国立オデッサ歌劇場『トゥーランドット』
オデッサ歌劇場のチラシを見ると、何年か前にキエフ歌劇場が来た時と同じ女優さんが映ってるんだけれど気のせいか(笑)
そしてそして今月は何と言っても小澤征爾指揮水戸室内管弦楽団の倉敷公演でしょう!先行予約でも抽選になり、なんとか当選してくれました。

他の公演は、今月自分が試験勉強の時期に重なっているので、出撃回数は減りそうです。池松さんのコントラバス・リサイタルは聴きたいな・・・




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